
伝統息づく漆喰が、暮らしに馴染む新しいカタチ
土や漆喰、藍やベンガラなど自然の素材を使い、左官で抽象画を制作しています。代表する藍漆喰の作品は、漆喰に藍を発色させたい思い一心で試作をし、左官と染色を融合した手法で唯一無二の作品を生み出すことができるようになりました。
左官の仕事とは異なり、無心でその瞬間に湧き出るものを手任せに描いています。足元にあるものから広げて行きたい思いから、漆喰は主に岐阜県大垣産の石灰を使用し、古くから使われてきた藍やベンガラを生かし制作しています。そのため、自然特有の経年変化も感じることが多い作品です。
かつての私たちの暮らしは、身近な地域で採れた材料で成り立っていました。そこには地域性があり、町と暮らしは身近なものでしたが、その文化は失われつつあります。新しい文化が生まれる時代の狭間で、伝統息づく漆喰が現代に馴染む新しいカタチになればと、その思いで活動しています。